住み続けたまま家を売る~ハウスリースバックってどうなん?-4 問題解決方法
前回、やむにやまれぬ事情で、買取金額は安く、賃貸料は高い、損をするのがみすみす明らかなハウスリースバックを選んでしまった人に対して、今回は、その解決法をお教えします。
❶住宅ローンが払えないから というケースには
給料やボーナスがカットされた、会社が倒産もしくは退職することになってしまったなど、何らかの事情で収入が減り、住宅ローンが払えなくなった。
また、自身もしくは家族の病気やケガなどで、一時的に大きなお金が必要となり、住宅ローンの支払いができなくなった。
収入が減る、途絶える、支出が増える、大きな支出が起こった。
予期せぬことが起こるのが人生でもあります。
保険を掛けていて補填できる方は良いですが、そうではない方は、住宅ローンを融資してくれている銀行に相談してみてください。
一時的に「金利だけの支払い」にしてくれたり、「住宅ローンの組み換え」をしてくれたり、何らかの対応をしてもらえるケースは少なからずあります。
銀行にしても、返済してもらえずに、焦げ付いてしまうのは望んでいませんので・・・
❷何らかの事情でまとまったお金がいる というケースには
一時的に大きなお金が必要だけれども、現金がない。
ハウスリースバックなら、比較的簡単にお金が手に入るから・・・
いやいや、あとで地獄を見るかもしれませんよ。
そんなときは、家を担保にして、お金を借りましょう。
住宅ローンが残っていても、家の価値がそれ以上にあるなら、その差に対して家を担保にお金を借りることができます。
逆に、住宅ローンの残りが家の価値以上にあるのであれば、家を担保にお金を借りることもできませんし、ハウスリースバックをすることもできません。
家を担保に融資してくれる金融機関は、銀行のみならずいくつもありますので、相談してみてはどうでしょうか?
そうすれば、住宅ローンと合わせて借り入れの返済が増えるわけですので、返済が少し苦しくなるかもしれません。
であれば、住宅ローンを融資してくれている銀行に相談して、返済額を上げずに融資をしてもらえる方法を探るのも良いかもしれません。
しかし、この方法では返済期間が長くなることにもなりますので、金利負担が大きくなり、支払う総額が膨れるということも知っておく必要があります。
また、借りやすいからといって、無担保ローンなどは安易に手を出さないようにしてください。
不動産を担保にお金を借りる場合には、抵当権設定などの費用が必要だったりしますが、無担保ローンに比べて格段に融資金利が低いので、金額が大きくなればなるほど、返済期間が長くなればなるほど、無担保ローンとの支払総額の差は大きくなり、費用程度は賄えることになるでしょう。
❸転居をしたくない、できない
上記の❶❷の方法で、当面を乗り切ることができるのであれば、転居をする必要もなくなります。
でも、どちらの方法でも、金利が増え、支払額が増えることに変わりはありません。
それを承知で、一時的に山を乗り越えれれば、あとは何とかなるのであれば、❶❷の方法により、転居せずに暮らすことが可能です。
でも、転居ができるのであれば、家を売って、安い家やマンションを買うか賃貸に引っ越すかなどで、住宅ローンを減らす、もしくは完済することも可能なのです。
今、あなたが置かれている状況を見極めて、大きな損をするであろう「ハウスリースバック」を選ぶのは、ちょっと待ったほうが良いと思いますよ。